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100731.jpg公開を心待ちにしていた映画「インセプション」をようやく観ることができました。

ノーラン監督の映画は、単館上映だった「メメント」を観て大変衝撃をうけたものですが、内容を聞く限りそのメメントを超えるんじゃないかと、期待していました。

いやあ、よかったですよ。この映画は。
もっとも、いいと思わなきゃ記事にしないわけですけど。

監督も大御所になりつつありますが、メメントの頃とスタンスは変わらずに、ハリウッドの大作としてスケールがそのまま大きくなって、これでどうだ!といわんばかりの迫力でした。

ハリウッド映画は単純明快であることが基本なので、重層的で伏線を張り巡らす、観る者に思考を要求する映画は作らないだろうと思っていましたが、こういう映画をハリウッドで大々的にやってくれるとは、嬉しい事です。

単純明快で一切の疑問がわかないように作られた映画は、年齢を問わず誰が観てもそれなりに楽しめるかもしれませんが、観る者から想像力を奪ってしまう場合があります。

例えば比較的最近の映画だと、アリスインワンダーランドの最後のシーン、アリスが現実の世界に戻った後の様子、を観て一気に興ざめしました(笑)
よくもアリスの世界観ぶちこわしてくれたなっってかんじですangry

ですが、このインセプションのように、深い思考によって作られた映像世界を見せられると、色々想像を巡らせてしまいます。

映画を観ている間だけでなく、観終わった後もその世界に取り込まれるような感覚こそ、(特に映画館で)映画を観る醍醐味ではないでしょうか。

あまり映画をリピートするほうではないのですが、この映画はもう一度行きたいですねー。
間違いなく、新しい発見があるでしょうから。


そして、もうひとつ注目すべきは、なんといっても渡辺謙さんです。
その昔、タイタニックで無邪気そうにしていたレオ様がこんなにカッコいい演技派になったのも驚きなんですけど、この2人の主演は圧巻でしたheart01

100417.jpg以前の記事で感想を書いた、1Q84のbook3がようやく出ました!既に10万部だか20万部だか増刷したとニュースになっていましたね。

続編がでるということは3ヶ月くらい前から言われていたので、今回はamazonで予約注文しておき販売日当日にゲットしました。そして前回同様に全ての活動を停止し、一気に読んでしまいました。
毎回のことながら、この引き込み力はさすがです。恐ろしいほどの中毒性!

あのままオープンエンドで終わってしまったらどうしようかと思いましたが、book3では物語として着地点をつけてあり、book2までで張り巡らしていた伏線や謎にも一通りの答えを提示しています。また、村上春樹氏が以前公言していたとおり、たしかにこの物語は「純愛小説」だということがよくわかる内容でした。

読み終わってみて、まさかここまできっちり結末を付けるとは...とかなり意外な感じがしました。これで完結としても全く不思議ではないのですが、これまで何冊か村上氏の本を読んでいると、らしくないなぁと逆に不安になってきます。嵐の前の静けさ?みたいな。

そう思っていた矢先、どうやらさらに続編(book4)が出るという噂もあるようで。
book1とbook2で張り巡らせた伏線を、book3では収束させることで完結し、最終的な結末には達していないのかもしれません。
そして、本当の結末は次回作に託されている、と考える方が自然な気がします。
まぁ本当のところは作者にしかわからないのでしょうが。

もしbook4まで続くことになれば、1Q84は超大作ですね。
ワタシとしては、また次の楽しみがあるのは嬉しい限りですhappy01
こうなると、もはや完結しなくていいので、永久に続編が出続けてほしい気分です。

本文中に、マルセル・プルーストが生涯をかけて執筆した長編小説「失われた時を求めて」について、『刑務所にでも入ることがなければ読まないであろう長い本』と評する場面があります。
ひょっとしてこの1Q84自体もそういう本にしようとしているという示唆では、と思うのは深読みのしすぎでしょうか?

ただ、一気に読む反動でしょうか、時間が空くと色々と忘れてしまうのが難点です。
今回のbook3もbook2で一瞬出てきただけの脇役がかなりの主要人物となっていて、誰?ってなりましたし、book4が出る頃には前の3冊全てを読み返さなきゃならないんじゃなかろうか...。


1Q84 BOOK 1
1Q84 BOOK 2
1Q84 BOOK 3

100127.jpgすっかりアップするのを忘れていましたが、とても楽しみにしていまして(やっぱり試写会は当たらなかったけど)公開初日のレイトショーで見てきました。

ヒース・レジャーが撮影途中で亡くなってしまい、ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルの3名のハリウッドスターたちが代役を務めることになったり、テリー・ギリアム監督の最高傑作だとか、とにかく公開前から相当な話題になっていましたね。

そもそもこの映画を知ったのは、昨年映画館の予告編でのトレイラーの映像でしたが、それはそれはこんなスゴイ映画がくるのかと、驚いたものです。

映画レビューサイトなんかでは、賛否もわかれているようですが、ストーリーがどうとかそういう問題の映画ではなかったです。

ボキャブラリーがないもので、やっぱりスゴかったとしか言い表せないです。
でも、人によってはスゴいと思えなくても、それはそれでいいんだと思います。それってアレですよ。催眠術ににかかる人とかからない人がいるのと同じような気がしなくもないです。

でも、どうせだったら催眠術にかかるほうが楽しくないですか?

091126.jpgタランティーノ監督の映画「イングロリアス・バスターズ」を観に行きました。

周りにタランティーノ好きが多かったためでしょうか、気が付けば自身もタランティーノ監督と聞けば無条件で映画館に行きたくなる人になっていました。しかもブラピ主演。なんて豪華なんでしょう。

最近観客に感情移入させようという意図がミエミエの映画があまりにも多い中、一切の感情移入を許さないところがいいですね。
哀愁漂うシーンの直後、その哀愁をも台無しにする展開...既定路線を期待していたら激怒モノでしょうね。
扱っている題材はとても重いのに、何なのでしょうかこの軽さ!?

それにしても、今回のブラピはよかったです。雰囲気的にはファイトクラブの時に似ているかな?
一番最近観たブラピ映画は「バーン・アフター・リーディング」(DVD)だったのですが、この時の役はオイオイっていう情けない役でしたので、またあんなだったらどうしようかと思いましたが、とりあえず花のある役でよかったです。

ムードも何もないので、デートには向きませんが、なんとなくストレス解消になる気がします。
やっぱり映画は娯楽要素が高い方がいいですなぁ。

091111.jpg着々と信者を増やし続ける映画「THIS IS IT
ええワタシも入信しましたとも。今のところ2回見に行きました。あと1回行けたら行きたいなぁ。

生前には散々圧力をかけていたソニー・ミュージックエンタテインメント(とピクチャーズ)が速攻で映画化を仕掛けたけれど、収益はマイケルの財団に還元されるそうなので、今までの罪滅ぼし?なのでしょうかね。

映画を構成するリハーサル映像の数々は、衣装や舞台セットができていないにもかかわらず、本番さながらの迫力で、またリハーサルだからこその真剣さがあります。
完成されたライブ映像はDVDなどで沢山出てますし、自伝もTVでかなり特集されましたので、「今ちょうどこれが見たかった」という完璧すぎるタイミングでの公開。


マイケルの歌やダンスのキレが衰えていなかったことは驚きですが、なにより、マイケルと一緒に働くスタッフの熱い思いにはグッとくるものがあります。

ところで、ワタシは特にツアーダンサーには終始感情移入してしまいました。
多くのトップアーティスト達から影響を受け、天性のセンスで独自の世界を作り出したマイケルは、ダンスにおいては「神の申し子」といわれるほどの人。
最盛期のパフォーマンスは、ジャンルを問わず、少しでもダンスをかじったことがある人なら、虜になってしまうのではないでしょうか。

今回のツアーダンサー達は最盛期のマイケルの影響を強く受けてきた若い人たちと思われますが、彼らにしてみたら、マイケルは雲の上の存在だったことでしょう。
まさか本人と一緒に「Smooth Criminal 」や「Thriller 」を踊れるとは夢にも思わなかったのではないでしょうか。

本当にマイケルはたくさんの人にとって大きな存在だったことや、かけがえのないアーティストを失ったことを改めて認識させられます。

晩年は、なかなか創作できる環境じゃなかったり、新曲を出そうとしても圧力がかけられたりで、思うように活動できなかったことが本当に残念です。
そういう意味では、もっと前に失ってしまっていたのかもしれません。


見終わるとちょっと切ない、一瞬の打ち上げ花火のようなキラキラした映画でした。


090626.gif本当に亡くなってしまったんですね...

特に80年代の全盛期をMTVなどでオンタイムで見ていなかった世代では、晩年のスキャンダルの印象のほうが強いかもしれません。

ワタシも元々、映像としてはウィズとキャプテンEOといくつかのPVを見た程度だったのですが、ある時、改めてDVDで全盛期の映像を見てから一気に印象が変わってしまいました。

テレビによって世に出たスターだけあって、音だけでは良さが半分しか伝わらない気がします。
とにかく全身で音楽を表現しているというかんじで、あんなに気持ちよく曲にはまる、キレのいいダンスが踊れるアーティストは滅多にいないでしょう。
ダンスも音楽も、80年代っぽさはあっても、古さを感じさせませんし。

実際に生のライブで観たことのある方は本当に幸福ですね。


以前、スキャンダルの渦中にあるころ、J-waveの番組内でMCのRYUさん(当時ソウル・トレインという深夜番組をやっていました)や、DJ TAROさんが、「何があろうと、彼の音楽的な功績は消えない」ということを語っていたのを思い出します。

なぜだかわからないけど、このメッセージが突き刺ささったんですよね。


それで、オンタイムで知らなかったことを調べたりして、衝撃を受けたワケです。自分も、そういうスキャンダルや派手なパフォーマンスのイメージに惑わされていて、その功績を見ようとしていなかったんだな、と。

生誕50周年を迎えて、音楽界での軌跡に再び注目が集まることを少し期待していたのですが、こういう形で伝説になっていくのは残念です。


心よりご冥福をお祈り致します。

090622.gif村上春樹の新作1Q84 を読みました。

これだけ話題になっているところでわざわざ単行本で読むのはちょっとどうなのだろうとおもいつつも、久しぶりの「村上ワールド」に浸かりたくなり、我慢できずについ予約購入してしまいましたよ。そして、村上春樹を読む時恒例の、週末一気読みしました。

ワタシは、厚めの小説で途中で飽きたり疲れたりすると、本筋に影響なさそうな段落や章丸ごと飛ばしたり、さらには結末だけ読んで後は必要そうなところだけつまみ食いなんてとっても邪道な読み方を時々(イヤ、わりとしょっちゅう)するのですが、村上春樹に限ってはほとんど飛ばし読みができないという、ある意味貴重な存在の作家さんなんです。

大体わかりやすい結末自体用意されていないことがほとんどなので、結末だけ読んだところで意味がないし、そもそもどこを飛ばして良いのかわからないですし。

一旦読み始めると、あっという間にその世界に引き込まれて、その話がたとえどんなに意味不明であろうとも、主人公に全く共感できなくとも、飛ばし読みどころか一行も見落としたくない気分になり、最後まで一気に読み切らされてしまうのは、文学的なことはわかりませんが、凄いクリエイターであることは間違いないと思います。

これって人気シリーズのRPGにはまる男子みたいな感覚なのかなという気もします。結末よりも過程に意味があるってところも似てますね(笑


それで、肝心の1Q84の内容なのですが、前半では重いテーマを提示していて、「あれ今回は結構社会派?」と思わせておきながら、後半はファンタジーのような観念的な世界になって、色々なものを闇に葬ったままに終了してしまいます。海辺のカフカアフターダークのときも、異世界に連れてこられて置き去りにされたような気分になりましたが、今回は前半に、私たちの記憶にも新しい社会派な重いテーマを掲げていたり、多くの伏線や展開がありながら、それら全て放置なので、置き去りというレベルじゃないかもしれません。

面白かったかどうかと言えば、それなりに「おもしろい」のですが、なにかこの後に大きなことをしようとしていて、その前の前座とか前置きみたいな印象がしました。
エピソードと伏線だけで終わった感じがします。

(ただし、この話を「切ないラブストーリー」が主題の物語として読むのなら、完結したと言えるかもしれません。そのためだけに、何もわざわざこれほど重いテーマを持ち出さなくても...と思いますが)


余談ですが、比較的最近の村上春樹でいつも感じる、「置き去り感」。
何かに似ているとおもったのですが、デヴィッド・リンチの映画に少し似ていると思います。夢か現実かわからない世界の中で突然結末を迎えるところとか。ストーリーの理解より先にイメージで最後まで見せて(読ませて)しまい、気がついたらその世界に取りこまれてしまうところとか。
そして置き去りにされるところとか。

小説でも映画でも、日常とは違うアナザー・ワールドに連れていってくれるような作品は、個人的には大好きなので、見て良かったと思えますが、きっと作っている側としては、エンターテイメント性だとか、読者や観客にウケようだとかそういうのとは違う視点を持って作っているから、見る人に訴える力があるのでしょうね。
もし、そういう打算があからさまに見えると(ハリウッドのマ○ケル・○イとか)、興ざめしてしまいますし、その世界に引き込まれることもないのでしょう。


話を戻しますが、1Q84はやはり続編でるんでしょうか?

これだけ伏線を張っておいてこれで終わったらどうしよう(でもやりそうで恐い)なのですが、もしこれで完結だとしたら、正に本書で言うところの「ミステリアスな疑問符のプールの中に取り残された」状態です。
それじゃあ25年も前に出版された世界の終りとハードボイルド・ワンダーランドとかのほうがずっと面白いよ。切ないラブストーリーとしてもこっちのほうがいい。

ひとまずは、Book3(10月-12月)、Book4(1月-3月)がでることを信じましょう。
きっと、デヴィッド・リンチもびっくりの凄い収束をするのだと期待しています。


1Q84 BOOK 1
1Q84 BOOK 2
海辺のカフカ (上) (新潮文庫)
海辺のカフカ (下) (新潮文庫)
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈下〉 (新潮文庫)

09508.jpg最近日本に上陸したてのアメリカドラマの「Dr.HOUSE」にハマっています。

深夜ドラマでのんびり見るはずが、DVDで6話まで一気に見てしまいました。

アメリカのドラマというと24時間以内にテロリストを捕まえたり、超能力者の集まりが世界を救ったり、もうなんか情報がてんこ盛りで、少し見ただけで胸焼けしてしまうことが多かったのですが、久しぶり面白いと思いました。

主役はドクターハウスという医師なのですが、とてもキャラクターが濃い。
「患者は嘘をつく」が口癖で診察を嫌うし、白衣は着ないし、無愛想だし。

そんな彼のチームが、運び込まれた難病(ありえないような奇病ばかりです)の患者を救うために、時には医師らしからぬ手段を使って病気を解明していきます。

その過程で患者の嘘や矛盾を見抜いたり、周辺の調査をしたりしながら、徐々に原因を突き止めていく、医療ミステリという雰囲気の内容です。ERのようなメロドラマは少なく、あくまでもミステリー色が強いです。

US版ブラックジャックなどど言われていますが、確かにドクターハウスのアウトローっぷりはBJに近いかもしれません。無免許医じゃないですけど。
BJは一人で全部やってましたが、ドクターハウスは常に専門が役割分担されたチームで動くところがアメリカっぽいですね。

まだシーズン1の途中までしか見ていませんが、本国では、シーズンを重ねるごとに視聴率があがっていったそうなので、ちょっとこの先が楽しみです。

Dr. HOUSE/ドクター・ハウス シーズン1 DVD-BOX1


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昨年末ごろから、MXテレビで放送している中国ドラマの三國志を観ています。

通俗歴史小説の「三國志演義」をかなり忠実に再現したドラマなのですが、とくに三國志に興味あるわけではなかったのに、たくさんの登場人物の織りなす人間模様にすっかりハマってしまいました。

そうするとやはり昨年話題だった、同じく三國志演義を原作にした映画の「レッドクリフ」に興味が向かう訳です。

ところが、三國志マニアの相方が、「三國志が映画で面白かった試しがない!」と言い放ったので、映画館で観るのは見合わせていました。


そうこうしているうちに、日曜ロードショーで放映するというではありませんか。当然チェックしなければということで、観ましたよ。


...なるほど、相方の言ってた意味がわかったような。


イヤ、映画自体全然悪くないと思います。さすが世界のジョンウー、ハリウッドで大作を産み出してきただけのことはあるなぁというかんじです。
三國志マニアからすれば突っ込みどころ満載でしょうが、あえて原作とは解釈を変えて、エンターテイメント性を高めているのでしょう。きっとジョンウー監督映画の世界観が好きなら、満足できる内容なのではないでしょうか。

でも、ワタシはやっぱりドラマ版(=原作の三國志演義)のほうが好きだなぁ。
一言でいえば、レッドクリフはストーリーもキャスティングも美しすぎるのです。

三國志は、それぞれの武将の思惑や陰謀が混ざり合う無骨なストーリーと、戦いに負けた哀しみを乗り越えたり、たとえ勝っても奢れるものも久しからず...のような漢(おとこ)の哀愁漂う、深い人物描写が面白いと思うのです。
なにより、ドラマ版の孔明、劉備、関羽、張飛...主要キャストのキャスティングがリアルで最高すぎます。


これはきっと好みなのでしょう。

まぁ、今月10日から公開している「レッドクリフII」は、十万本の矢が飛んでくるシーンや戦艦が炎上するシーンの迫力を差し引いても、DVDで十分かな(^o^;

ドラマは全84話でしたが、小説では全8巻らしいので、そのうちに読んだら感想かきます。ちなみに、ゲーム版三國志が一番面白いとの説もあるようで。


三国志 DVD-BOX 国際スタンダード版